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【弓道部】新入生が続々入部、総勢60名超えの大所帯に

部員数が60名を超える弓道部。昨年の部員数が20名程度であったことを考えると約3倍。5月に入っても、練習風景をひと目見ようと、入部希望者が弓道場に足を運んでいます。球技系のクラブとは違い、礼儀作法や集中力、精神力などを鍛えることができる武道系クラブです。弓道は、弓を引いて的に当てるという単純な動作ですが、その中には奥深い技術や心理があります。的に向かって呼吸を整え、無心になることで、自分の心や身体をコントロールする能力が高まります。また、弓道は歴史のある伝統的な武道であり、日本の文化や美意識に触れることができます。『徒然草』の有名な「ある人、弓射ることを習ふに」(第九十二段)には、心得が語られていますが、精神の働かせ方を含め、先輩や指導者から丁寧に教えてもらえるので、初心者でも安心して始めることができます。弓道の魅力は、そんなところにあるのでしょう。

◆入部希望者増を顧問の加藤教諭はこう見る

「例年、部員数はそれほど多いわけではなかったのですが、今年の状況には正直驚いています。特に女子生徒の入部希望が多く、結果、『女子弓道部』という感じです。ほとんどが初心者の新入生ですので、上級生も張り切って技術指導しています。みんな、かつての自分と向き合っているのかもしれません。

弓道部員の青春を描いたアニメの影響も大きいと思いますが、弓道アニメ自体は以前にも放映されていましたし、今年に限ったことではありません。個人の技量がメインの競技ですから、バスケや野球のアニメのように、相手チームとの心理の駆け引きとか、必殺技を繰り出すような、観る側が手に汗握る展開とはまったくかけ離れた世界です。輸入されたスポーツとは違う精神世界があります。

まあ、凛とした袴姿への憧れがあるのかもしれません。的の向こうに自分の進路が見えてくるといいですねえ」